伝わる言葉をつかえる人
私が風間さんに強く興味を持ったのは、彼が使う言葉の不思議に関してなんだよな。
なんで、この時、この場所で、その言葉を発せるの?という。
一つ間違えば人を傷つけるかもしれない、1歩踏み込んだ際どい言葉を使ってるのに、(私からはそう見えるのに)それで笑いを生み出し、逆に相手と親密になる。
何でそこで、その言葉が言えるんだろう?
何でこんなに伝わるんだろう?
そしてそれは文章でも同じで、ただの言葉の羅列なのに、直接言われたわけでもないのに、ものすごく響く。テレビ上で、文章上で、見ているこちら側に橋を架けてくる、そういう言葉が使える人。
それがすごく不思議でね。どうしてなんだろうなぁ、って思ったんだ。
それで私、風間さんの言葉の使い方を分析してみたことがあって。
そしたら彼は、相手に自分から歩み寄っていってるんだな って分かった。
私がよく、風間さん関連で話に出す文章 いじめメッセージの最後の文
(いじめられている子に対して)あなたと話してみたいです。 って。
いじめられてる人は 誰かにこの辛さを聞いて欲しい、でもどうしても言い出せない。
言えないけど聞いて欲しい、っていう人に対して、話したい。
私があなたと話したい、って風間さん側から、橋を架けてる。
自分が、そうしたい、って自分から相手に歩み寄って言ってる。
話すの怖い、でもほんとうは聞いて欲しいんだって人に、自分から、話したい、って近寄ってく。
これって、相手からしたらほんとに救いだし、こんな自分に話したいって興味を持って必要としてくれる人がいる、ってほんとに嬉しいことなんじゃないかなって。
相手が、同情でも、憐憫でもなく、話しなさい、でも 話してみない? でもなく、
ただ単純に、あなたと話してみたい って関わろうとしてくれるのって、
なんとも言い表せない嬉しさ、分かってくれた、というか。
あなたがダメ・かわいそう・大変だから、聞き出そう、というマイナスの思い込みがなく、自分の興味で、自分がしたいから、自分から関わろうとしてくれる感じ。
風間さんの文章からそれをすごく感じたんだよね。
それで風間さんを信用した、というか。
ほんとにこれは衝撃だった。
私の中でこれは、伝わることばの指針になってる。
たぶんこれを研究してけば、私でも伝わる言葉が作り出せるんじゃないかって。
そうしたら、私でもたくさんの人と話せるんじゃないか、って。