よしなしごと

こころのこととか、前者後者論とか、好きなひとのこととか

#わたしの転機

転機として語れるほどのたいそうな転機ではないかもしれない。仕事に関する話でもないかもしれない。

でも、これはわたしの転機といえば転機という話だ。

 

 

いま29だが、事情があって、大学卒業してからひきこもりしてる。

原因は人が怖くて信用できない、ってことと、働くのが怖い、ってことと、長い引きこもり生活から抜け出すタイミングを失ってしまったってことかな。抜け出せる抜け出せる、と思ってるうちにこんな感じになってしまった。

 

ひとりぼっちの私が探し出した、人づきあいのお手本

私は小さい頃から人と群れず独りぼっちでいることが多く、そのせいで人との関わり方を忘れてしまっていた。それに加え人見知りの私は、大学時代同じサークルの人であっても、頼み事をするため一声かけるのに苦労するほどだった。

人と上手く関われずプライドの高い私が、社会に出て人と上手く関わって行けるはずがないと思い、大学を留年したのも重なって引きこもってしまったのだ。そんなわけなので、社会に復帰するためにまずやったのは、どうしたら上手く人と関われるようになるか探すことだった。

 

そこで参考にしたのはテレビで活躍する芸人さんたち。ピースの又吉さんやLLRさん、よしもとの若手のみなさん、オードリーの若林さんなどに、人との上手い話し方や惹きつけ方、心の持ち方などを学んできた。

しかし、しかしだ。あるとき私は大事なことに気づいた。芸人さんたちは舞台上では流暢に喋るが、一歩舞台の外に出るとほとんど喋らなくなってしまう、ということに。

日常でのコミュニケーションが上手くなりたいと思っている私にとって、人見知りで普段の会話が上手い訳ではない芸人さんは、手本にするには向かなかったのだ。

 

 なんだこの人!!

そこで惹かれたのが風間俊介さんである。

彼に本格的に惹かれるきっかけになったのは彼が出演していたテレビ番組、A-Studioを見たこと。そこで彼は47都道府県を自転車で回る芸人の友達に会いに、友人の誕生日の当日、東京から福井まで車を飛ばしたと語っていた。そこに興味を持った私は、インターネットでその芸人さんのブログを調べたのである。

そこでわたしは驚くべきことを目にした。彼、知り合いが誰もいない中、福井にきたその日にたくさんの人と知り合いになって、20数人にもなるその人達と福井で友達の誕生日会を開いていたのだ。

 

はぁ!?!?!? だった。

たった1日だ、知ってる人が誰もいない土地で、何でそんな短期間で知り合いができる?? しかもその人達をまとめて、友人の誕生日会を開催する??

信じられなかった、、、いったいどうやってそんなことができるのか。

この人魔法でも使ってるんじゃないか、と思った。

 
しかもこれ、プライぺートなのだ、この話は今から10数年前のことで、金八先生の兼末健次郎役で名を売ったとはいえ、必ずしも風間さんを知っている人が多いわけではない。そんな中、なぜ見ず知らずの土地で大勢で誕生日会を開催するまでになれたのか。

 そこに惹かれた私は、「よし、この人を真似れば、自分も人と気おくれせず、流暢にコミュニケーションできるようになる。この行動力があれば、どこにも属さず自分一人で生きていくことも可能だ!」と安易に考え、風間さんを追うことにしたのだった。

 

 

風間さんを真似て人とのコミュニケーションの仕方を学ぼう、と思った自分がまずやったのは、それまで出演したテレビ番組や雑誌をできる限りすべて見ることだった。ジャニーズJr時代のバラエティー出演、歌番組、俳優としての対談番組など素で話しているところは全部。そして、風間さんの思考の仕方、行動の仕方、どんな転機を乗り越え何を考えて生きてきたのかをあぶりだすのだ。

そして、そこで見つけた1通の手紙で、私は風間さんみたいになりたい、という想いをさらに強めることになる。

 

 なんでこんなに伝わるの・・・?

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これは彼がいじめを考えるNHKの特集番組によせたメッセージ。これを読んだとき、

なんでこんなに伝わるんだろう・・・・って胸が震えていっぱいになった。

この文章の最後、いじめを受けて、心身ともにいっぱいいっぱいになってる子に、あなたと話してみたいです、って。なんか、もう、たまんなくて。

 

 

これ読んだとき、私、話聞いて欲しかったんだなぁ、、、って。

どうしようもない、引きこもったのだって自己責任だけど、でも、どうしたらいいかわからないからこそ、自分の隣りでただ話聞いてくれる人がいたら、どんなにいいか。

自分の胸に押し込めてるこの思いを外に出して、半分に分けられたらどれだけいいか。自分の心の奥底の想いを風間さんに掬い上げてもらったようで、、、なんでこんなに伝わるんだろう・・・・・なんでこんなに分かってくれるの??

 

相手の状況と心情を底の底まで考えて、言葉を紡げる表現力を持つ人になりたい。聞く人の心の奥底に届いて、気持ちを変化させ、つい行動を起こしたくなるような言葉を使える人になりたい、とそう強く思った。

 

 風間さんの違和感

それ以後も私の風間さん熱は止まらず、彼が出演したテレビ番組や雑誌を見ては考え方を分析したり、自分に置き換えて吸収したりしていた。そしてあるときふと、

 なんで風間さんってこうなんだろう?  という疑問にぶち当たったのだ。

 

例えば、彼は演技、司会、レポーターなど何をやってもおおよそ80点ぐらいは取るような働きをする。それがそのとき初めて触れることであっても、全くできないということはなく、なぜかさらっとこなしてしまう。

そして、彼はいつも人に怒れなくて悩んでいるという。人の目を気にして、怒りを上手く人前で出せないというのだ。怒ったときは最後通牒、もうそれまでの不満を一気に爆発させるような怒り方になってしまう。

また共演の女優さんによれば、彼は聖徳太子のように周りで起きていることをすべて把握しているらしいのだ。

 

感性や性質が普通の人とはなんか違う。。。私はこの風間さんの違和感の正体を探るため、ネットを探しまくった。そして見つけたのは心屋仁之助さんが提唱している、前者後者論という理論だった。

 この世にはマルチタスク型と1点集中型の2種類の人間がいて、それぞれの人たちは脳内の認知構造も異なっている。その認知構造の違いによって、両者は全く同じものを見ても、モノの見方や捉え方が全く異なってしまう。

そして、風間さんの特徴はこの論のなかでいうマルチタスク型(前者)の特徴に当てはまっていたのだ。

 

人づきあいって面白い

風間さんのモノの見方を知るために前者後者論に夢中になった私は、その勢いで前者後者論のfacebookグループに登録し、自分から人に話しかけて情報交換するようになった。

最初はあいさつ一つにもおっかなびっくりだった人との交流も、やってみると面白く、グループで多くの意見を募るのに、質問の仕方を工夫してみたり、人から話しかけられやすい話の受け方を工夫したりしている。本当に少しずつだが自分を知ってくれる人も増え、見知らぬ人と関わることへの恐怖心も薄れつつある。

 

そして風間さんの情報を広く集めるため+前者後者論を広めるために、非公開だったtwitterを公開したり、彼のすごさを書き記しておきたいとブログを開設して、風間さんと自分とのかかわりを書くようになった。ものすごく勇気を出して、風間さんに自分の今までをしたためた手紙を送ってみたりもした。今までの自分だったら考えられなかったようなことだ。

やっていると慣れてくるもので、人に自分のことを話すのに抵抗がなくなってくるし、もっと前者後者論や風間さんを知ってもらいたいという気持ちも芽生えてきた。

 風間さんが教えてくれたこと

思えば今までは、人に自分を知られること、本心を晒すことがとても怖いもののように思えていた。特に引きこもってからはなお、自分を他の人に開けず縮こまったまま、自分を引きこもりと認めることもできず、人に相談することもできず悶々としていた。

 

人に知られるのが恥ずかしかったし、人に聞くのが怖かった。聞いたらバカにされるのではないか、言ったら幻滅されるのではないか、憐れまれるのではないかって。だから人に引きこもってますって言うのも怖かったし、相談するなんてもってのほかだった。そうして、一人ずっと解決方法を模索してきた。

 

でも、風間さんと出会って、彼のようになりたい!といろいろ調べたり、グループに参加したり、相談したりしていたら、意外にみんな気にしていないし、誰しも多かれ少なかれ悩みはあると知った。自分が怖がって人に近づけないだけで、人は自分を受け入れてくれていたんだなぁ・・・と気づいた。

 

自分の重い扉を開けて風を入れてくれた風間さんには、本当に感謝している。

いまだ働き出す見込みは立っていないし、今後どうなるかもわからない。

でも今だったら少しずつでも、人に溶け込んで働けそうな気が、している。

 

#わたしの転機

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